求めるものは、いつもすぐ傍にある。
そう、手を伸ばせば届くほど近くに。
でも僕は臆病だ。
手を伸ばすことはできても、掴むことができない。
拒否されたらどうしよう?
呆れられたらどうしよう?
――怖くて怖くてたまらない。
だから、どんなに息苦しくても手を伸ばさなくなった。
手を伸ばす勇気が欲しい。
仰向けになって天に腕を突き出しても、満たされない。
助けてと呟いてみても、好きだと心の中で叫んでみても。
手を伸ばす勇気が欲しい。
せめて君に気付いてほしいから。
何でもないよと笑ってほしいから。
たとえどんなに辛くても、切なくても。
やっぱり臆病でしかない僕。
変えられるのは誰にでも。
変えられるのは何にでも。
だけど、自分を変えるのは自分だけ。
手を伸ばす勇気が欲しい。
臆病だからこそ、そう願うんだ。
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